参考書選びのコツ

現時点での自分の実力と伸ばしたい能力に応じて、ご自身が「最後のページまで取り組めそうだ」と思ったものを基本に1冊選んでください。その本が「オススメの参考書」です。

「最良の参考書」について考える

参考書に関する質問は、まだ筆者が高等学校で英語を教えていた頃、頻繁に学生から問い合わせのあったものの1つでした。特に、模擬試験の日が近付いていた時と、その結果が返って来た時に多く寄せられたのを覚えています。

世間話的に尋ねてくる方もいれば、真剣に思い悩んでいる方もいました。

そんな彼らに「どうしてその参考書を選んだのですか」と訊くと「受験生にオススメと書かれてあったから」や「みんなが持っているから」という回答が多かったのも印象的です。

他にも「詳しそうだったから」や「別の先生に薦められたから」や「成績上位者が持っているから」といった返答もありました。

いずれの選定基準も決して悪いものではありません。筆者は受験の専門家ではありませんが、確かに「受験生にオススメ」と書かれてある参考書は、点の取り方やその要点に関しては上手くまとまっていると考えます。

しかし、これには「成績上位の受験生が読めば」や「解説を理解できる人が読めば」というような条件が付きます。英語の成績不振に悩む学生の多くの教材の選定基準は、相談者自身の意思決定ではなく、他人が基準になってしまっているように感じていました。

①現時点での自分の実力を基準にする

受験の参考書選びも英語学習の参考書選びも、基本的には同じです。他人や周囲を基準にするのではなく、大切なのは、今の自分の実力に合わせて選ぶことです。

大学受験レベルの学習内容に全くついていけないのであれば高校入学時の辺りのレベルで、高校入学時のレベルでついていけないのであれば、中学生の学習内容にまで落として取り組むことです。

最初こそは焦るかもしれませんが、何も分からないままページを進め、解説や英文を理解できないまま時間だけを過ごしたり、途中で投げ出してしまったりするくらいであれば、簡単なものから積み上げて行く方が有意義です。

そうして1冊完成させた段階で、次のステップ、本来やりたかった学習内容に進めば良いです。

②どんな能力を身に着けたいかを基準にする

①の考え方を土台にして、次は、どんな能力を身に着けたいかを基準に考えます。ここで重要なのは、身に付けたい能力(項目)に特化した参考書を1冊ずつ選ぶことです。

簡単に復習したいだけであれば別ですが、ここでのポイントは1冊で全てを完結させようとしないことです。

身に付けたい能力が「リスニング」であれば、聞くことだけに集中できるような教材が望ましいですし、四択問題を克服したいのであれば、四択問題のみに特化した参考書を選ぶように心がけてください。

とりわけ、大学受験の場合は、問題に何度か解答している内に出題者の意図が伝わってくるようになります。ご自身の苦手分野を見つけたら、その項目をテーマに徹底して学習を進めましょう。

③実際に手に取って考える

①と②の考え方で参考書を選ぶためには、実際に書店に足を運び、自分の目で確認することが大切です。そこで「これなら絶対にやり遂げられる」というものを自分の判断で選んでください。

学校周辺の書店であれば、大抵、参考書コーナーが充実しているものなのですが、本屋さんも商売なので、いわゆる「よく売れる本」が置いてある場合がほとんどです。

そこに自分にとって良さそうな参考書が置かれていない場合は、妥協せず、可能な限り「大きな書店」で探してみてください。

そうして選ばれた参考書こそが、ここまで読んでくださった読者さまにとって最良の参考書であるといえます。

次回からは、具体的に項目を分けて「学習法」に関する記事を書いていきます。

持論を少しだけ

誰もが納得する良い参考書があれば、その1つが世に出回っているだけで十分です。その一方で、市場には数多くの学習参考書が流通しています。

その理由は、その内容の良し悪しとは無関係に、業界の全員が納得できる説明を導き出せていないからです。

それが英語であれば、私も含めて誰も英語を理解できていないからです。誤解を恐れずに言い換えると「どの本を選んでも書かれてある内容に大きな差がない」ことになります。

したがって、質の良し悪しはあるものの、オススメの参考書は人に選んでもらうのではなく「自分が読みやすい」と感じたものを選定基準にした方が学習を継続できるはずです。

以上、現時点での自分の実力と伸ばしたい能力に応じて、ご自身が「最後のページまで取り組めそうだ」と思ったものを基本に1冊選んでください。その本があなたにとっての最良の書、オススメの参考書です。

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